英国パブリックスクールの生活 ~写真撮影~

group photo イギリス

ご存じの方も多いかと思われるが、欧米の学校は新学年のスタートが9月である。

 

ということは、日本でいうところの「早生まれ」の定義も違ってくるような気がするし、日本にいた場合だと違う学年に属するクラスメートというのもいた気がするのだが、考えるのが面倒なのでその論点はスルーしよう。

 

9月から12月のクリスマスあたりまでを「Michaelmas Term」といって、日本では時期的には2学期に相当する。特に「始業式」のようなものはなく、それぞれの選択した科目に基づいて作成された時間割にしたがって粛々と授業が始まる。

 

このタイミングで行われる毎年恒例の行事が、寮ごとの写真撮影である。

 

我が母校は男子寮5つ+女子寮3つの計8つの寮があって、9月に新学年を迎えるため、寮の顔ぶれも9月に入れ替わる。そのタイミングで寮ごとの写真撮影が行われるわけである。

 

それ自体は大したイベントではないのだが、大したイベントでもないのに寮によって違いが出てくる部分がある。

 

端的に言うと、前年度に輝かしい活躍をした寮は、獲得したトロフィー類をこれ見よがしに並べたうえで記念撮影を行うのである。

 

男子寮でスポーツにめっぽう強い寮があったが、毎年のようにズラリと優勝カップを並べて記念撮影しているのを横目で眺めていた記憶がある。

 

普段授業を受ける中で寮を意識することはあまりないのだが、こういう機会を捉えて寮対抗のマウンティング合戦が行われているのである。

 

ちなみに私が所属していた寮はそんなにたくさんのトロフィーを獲得できるようなところではなかったし、数少ないトロフィーを並べたりしたら逆にお寂しい雰囲気になってしまうためか、何も置かずに撮影していた。

 

私はイギリスの母校に2年半ほど滞在したので記念撮影の機会は2回あったのだが、1年目は転入してすぐで緊張していたし学校にも慣れていなかったため、自分でも分かるくらい緊張した面持ちで写真に収まっているのに対し、2年目は学校にも慣れて余裕が出てきたので、キメ顔の満面スマイルで写っている。

当時の私の心境や置かれた立場の変化を如実に表していて、なかなか微笑ましい。

 

ついでに、1年目は背の順で同じ列に並んでいた同級生のTim君が、2年目には大きく成長して前の方の列に行ってしまい、私だけ取り残された気分になったのも今では良い思い出である。

 

実際の写真を加工したもの

 

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